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ブログ2017.01.08
サヴィルロウの今-Part3-
【 Tailor Fukuoka Ginza Blog】
こんにちは
テーラーフクオカ銀座店の豊島です。
一部のお客様に
ご反響をいただきまして
ありがとうございます。
少しでも活きた情報になれば
私も書いている甲斐があるというものです…
念のためバックナンバーを
載せておきます↓
前回はサヴィルロウのテーラー事情からはやや
話がそれてしまいましたが
本日はしっかりビスポークテーラーさんについて
書いていきたいと思います。
まずは男性社会と言われていた
サビルロウ、広く言えばロンドンの注文服業界で
珍しい女性テーラーのお店
キャサリン サージェント(KATHRYN SARGENT)
このキャサリン・サージェントがオープンした時には
ファッション業界、というより
スーツ業界ではちょっとしたニュースになりました。
サヴィルロウの名門
ギーブス&ホークスから独立後アトリエを持ち
ついにサヴィルロウ内に女性マスターテーラーが
店舗を構えると…
不覚にもウィンドウ写真データを
クラッシュさせてしまい
この写真しか残っていませんが…
とてつもなく洗練された店内です。
サヴィルロウのビスポークテーラーというと
どこか男臭く、生地や商品が
壁一面に積まれていて溢れている印象ですが
このキャサリン・サージェントは
キレイに整頓がされた店内で
無駄なものが表に出ていない印象です。
あとで調べて分かったのですが
インテリアをすべてイングランド製で
フルオーダーをかけて作ったものだそうです
(どおりで…)
一番の見所はカッティングテーブルが
店内入ってすぐ左側に設置されていて
キャサリン・サージェント氏自ら
裁断をしているのが見てとれること。
入店すると笑顔であいさつをしてくれ
作業を止めてお話をしていただきました。
(思ったよりも?ずっと若くて驚きました。)
女性ものもイチからオーダーで作っていて
堅実でクラシックなものを作っているとのことでした。
店頭には女性のチェスターコートが飾られていて
女性ものによくある柔らかな雰囲気というより
カチッとしてイングランドらしい
重厚な雰囲気でしたが
不思議と紳士服には見えないテーラリングでした。
氏自身で着ているスーツも
決して派手なスーツではありませんでしたが
それまで作業をしていたようですが
肩周りに付きジワなどもなく
非常にきれいなスーツと言う印象でした。
当たり前かもしれませんがこれはとても大事です…!
正直そうでないテーラーさんやショップさんも
他にありましたので…
この一軒だけで随分長文になってしました…
今回のテーラーさん巡り?で
最も面白かったショップだったのです。
(その割に写真もなくすみません…
店内の写真については
ググってもらえれば更に出るものかと…)
次にご紹介するのが
ディージ・スキナー(DEGE SKINNER)
きちんと一族で経営を続ける
老舗テーラーです。
正直店内は古い感じの
店構えかもしれませんが
その分?入りやすくフィッターさんも
ウェルカムな雰囲気でした。
ちょうど手が空いていたのかもしれませんね^^;
伊勢丹でパターンオーダーなどを展開している
6代目当主のウイリアム・スキナー氏は
この時いらっしゃいませんでした。
お話したかったですが…
ディージ・スキナーは他の店に比べ
生地の陳列はそれほどありませんでしたが
ネクタイなどの小物が充実していて
思わず私も小物を何点か購入…
ただ決してファッショナブルなテイストではなく
クラシックで昔からあるような柄や色のもの。
ネクタイに関しては日本よりも原色系が多く
イエローやピンクなどがしっかり扱われています。
ロンドンに行って全般的に感じるのは
どこの店にもブレイシーズ(サスペンダー)コーナー
がきちんとあり自店のオリジナル商品として
ラインナップしています。
確かにスーツにブレイシーズを合わせている率は
日本よりは高い気がします。
(そもそもスーツを着る比率は
日本よりも少ない気がしますが…)
ちなみにそのほとんどがOEMで
アルバート・サーストン製ですが
日本のように『ALBERT THURSTON』を
全面に出すようなことはしていませんでした。
“日本人はロゴで買う”みたいな
理由かもしれません…^^;
ちょっとこれを知って
恥ずかしくなってきています笑
(ちなみに私はディージ・スキナーと記された
ブレイシーズを購入しました)
これ以外のテーラーやショップさんにも入ったのですが
接客中であったり、お話ができずでしたので
写真だけでも載せておきます。
リチャード・アンダーソン(RICHARD ANDERSON)
サヴィルロウではわりと新しい
ハンツマンから独立されたテーラーさんです。
シュッとしたラインが特徴だそうですが
顧客さんが来ておりお話伺えず。。。
スタワーズ(STOWERS)
新興テーラーさんで
なんと地階でお店を開かれていて
ちょっと若い感じがするテーラーさんでした。
が、私の時間が足らず
すぐ出てきてしまいました…
デーヴィス&サン(Davies & Son)
最後に寄ったお店で
カフリンクスをお土産に購入して
そそくさと出てきたお店です。
顧客にはあのMichael Jacksonもおり
右端に写っている軍服はMJに
仕立てたもののレプリカ?のようです。
小物などがサヴィルロウにしては
非常に安かったです^^;
以上、情報を載せようと思うあまり
大変ごちゃごちゃしておりますが
Part3はここまでとさせていただきます。
近いうちに
サヴィルロウの番外編でも書いてみたいと思います。
まわりの環境だとかテーラーさん以外のお店だとか…
どうかお楽しみに…!
銀座店 豊島
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Tailor Fukuoka
Staff投稿者豊島 [Toyoshima]
服飾系大学を卒業後入社し
現在はTailor Fukuokaにて企画会議や撮影などに参画。
メガネとヒゲ(たまにボウタイ)が特徴で
こだわり強めの一児の父。多趣味である。
新宿店店長