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ブログ2023.11.08
PARADEパンツが仕上がりました
【Tailor Fukuoka Shinjuku Blog】
皆さまこんにちは!
テーラーフクオカ新宿店の斉藤です。
先日こちらのブログで紹介いたしました
ウィリアム・ハルステッドの
ミリタリーコレクションで仕立てた
私物のPARADEパンツが仕上がってまいりました。
William Halstead(ウィリアムハルステッド)
Militaly Collection~PARADE~
No.37-4065 Wool45% Polyester55%
suit ¥69,000+tax(75900)~
pants ¥28,000+tax(30800)~
目付600gという前評判を裏切らない
重さを感じられる仕立て上がりは期待通りです。
ポリエステルが55%含まれることもあり、
高い防シワ性はさることながら
どこに出向いて行くにも
気兼ねなく履いていける堅牢さもその魅力。
生地段階での見込みとしては
ガッチガチのテクスチャーであったことから、
「パッキリ」とした仕上がりになることを
想定していたのですが、
生地のボリューム・厚みが起因してか
仕上がりの印象としては「もっちり」。
特に生地を重ねて縫製して作られる
脇ポケットや裾ダブルの部分は
もちもち感がとても強い印象で
ヴィンテージのテーラードアイテムに
採用されている服地として
稀に出会うことのできる”KeepersTweed”
(キーパーズツイード)を彷彿とさせます。
ヴィンテージで購入した斉藤私物のトラウザーズを載せておきます。
重くて硬いので一日履くと内股がヒリヒリするのは内緒です。
森林の茂みに潜みハンティングゲームを見守る
ゲームキーパーの人たちが着用していたことが由来の生地。
古着で見つかるキーパーズツイードは
ウールとコットンの混紡生地であることが多く、
アウトドア由来のカントリーファブリックですが、
PARADEの生地と同様に
出自が英国であることに変わりはなく、
ウエイトのある服地を辿ると
漏れなく英国モノに行き着くようです。
そして実際に履いてみた様子がこちら。
落ち感はストンというよりズドンという
表現がしっくりきます。
クリースラインも生地の厚みに伴い、
パッキリではなくモッタリしてます。
腰にかかる重さはある程度想定しておりましたが、
一日履き続けた時にどうなることやら。
(内股のヒリヒリ度も身をもって検証しておきます)
ここまでの話はネガティブキャンペーンに
聞こえる部分もあるかもしれませんが
これらの予測不能さが
この生地で仕立てる醍醐味であると思いますし、
ミリタリーファブリックにコンフォート味(み)を
求めるは野暮ってもんです。
やはり面白い生地で仕立てると
面白い仕上がりになりますね。
この面白さをぜひ一緒に面白がりましょう。
また一層オーダーの面白さを味わえますよ。
斉藤
~おまけ~
靴ずれ指定オプション:¥1,000+tax(1100)
裾口の内側につく靴ずれ布は
強度の高い生地の耳部分を使用するのですが、
抜け目なくブロードアロー部分をあてがいました。
裾口にロマンでした。