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ブログ2019.12.18
オーダーの種類②-パターンオーダー編-
【オーダースーツ TailorFukuoka Blog】
こんにちは
テーラーフクオカ銀座店の豊島です。
先日のブログ(オーダーの種類①-フルオーダー編-)に
続きまして本日はパターンオーダーについて書いていきます。
パターンオーダーとはその言葉の通り
既製品と同じようにパターン(型紙)が
既に完成しており袖丈やパンツウエスト、股下など
若干のカスタマイズ箇所をもって
受注生産を行うオーダーメイドシステムです。
金額的に最もお手軽なオーダーとして
認識されている方も多いと思います。
確かに1万円台からオーダー出来るようなものは
調整を限定して簡略的なオーダーが多いのですが
決して、安いオーダー=パターンオーダーとは限りません。
パターンオーダーのような
制約のあるオーダーシステムには考え方が
大きくわけて2つあります。
一つは上記のような生産性をあげ
コストを下げるために採用される場合。
もう一つはブランドのカッティングや
世界観を守るために採用する場合です。
イージーオーダーやフルオーダーはどちらかというと
顧客の身体に服を合わせるのに対して
コレクションブランドなどはブランドイメージが
運営上、最も大事な要素です。
そのためブランドを象徴するようなシルエットが
決まっていますので身体に合わせすぎることで
下手なシルエットにしてまでブランドイメージを
損ないたくないという意図があります。
身体に合わせすぎず、そのブランドのカッティングを
守るためにあえて自由度は捨て
パターンオーダーを選択しているのです。
(それ以外にも運営側にオーダーのノウハウがなくても
済むなどの事情はあるのでしょう。)
上記と重複するようですが
今、主流になっているパターンオーダーも決して
安かろう、悪かろうではないことを
覚えておくとオーダーをする上で
より理性的な選択につながると思われます。
これから色々なショップでのオーダーを
お考えの方には大事な予備知識になるでしょう。
我々(イージーオーダー)とは畑は微妙に違うのですが
なんとなくネット上ではパターンオーダーが
軽視されているような風潮も見られるのが
なんとなく解せません^^;
パターンオーダーほど一括にするのが難しいのでしょうね
おそらく価格帯にしろクオリティーにしろ
最も幅の広い方式がこのパターンオーダーと言えます。
1万円台からできるお店もありますし
デザイナーズやラグジュアリーブランドが
手掛けるパターンオーダーは
100万円を軽く超えるものまで存在します。
フルオーダーなら先日のブログでも
お話したとおり人件費の割合がかなり高く
必然的に相場は雇用賃金ベースですから
例外のようなオーダーはあるにせよ
価格帯に開きがあっても5~6倍のものですから
いかにパターンオーダーが
広域なオーダー方式かというのが
お分かりいただけるでしょう
ショップに行かれた際に
パターンオーダーがどういった程度のものなのか
見極める必要があるため
他の方式に比べ注意が必要です。
そしてパターンオーダーは
型紙との相性がなにより大事ですので
口頭の説明だけではなく必ず袖などを通させてもらい
身体とのフィット感を確認しましょう。
尻込みしてこの試着を省くと
納得のいくオーダーにならない場合も多いので
ここは億劫でしょうが店舗に出向いた際には
おさえておきたい重要ポイントです。
さて今回も長くなりましたが
次回は我々Tailor Fukuokaが
採用しているオーダーメイド方式である
“イージーオーダー”について
解説させていただきます。
どうかお楽しみに…!
銀座店 豊島
Staff投稿者豊島 [Toyoshima]
服飾系大学を卒業後入社し
現在はTailor Fukuokaにて企画会議や撮影などに参画。
メガネとヒゲ(たまにボウタイ)が特徴で
こだわり強めの一児の父。多趣味である。
新宿店店長