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ブログ2019.04.24
夏物・冬物の違い
【Tailor Fukuoka Ginza Blog】
みなさま、こんにちは。
銀座店の嶌野です。
突然ですが、こちらの2点の生地。
片方が夏物で片方が冬物です。
どちらが夏物で、どちらが冬物か分かりますか…?
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アップの写真がこちら。
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おわかりになりましたか?
正解は、上が夏物、下が冬物です。
さて、こちらの2点の生地、違いはどこにあるのか。
今日はその違いのお話をさせていただきます。
夏物と冬物の一番大きな違い。
それは、生地の織り方です。
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こちらが夏物の生地。
生地のタテ糸とヨコ糸が一本ずつ交差している
「平織り」というシンプルな生地の織り方をしているのが特徴です。
ハンカチやガーゼなんかも「平織り」ですね。
シンプルな構造のため生地が薄く、サラッとした雰囲気に仕上がるのが特長。
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そしてこちらが秋冬ものの生地。
表面に細かい右上がりの畝がでるのが特長の「綾織り(ツイル)」となっています。
タテ・ヨコ糸が交わる交点を
あえて減らして織ってます。
1本1本の織り糸にあそびがあるため
平織りに比べて柔らかく、糸の密度が増やせるのも特長。
交点が少ないゆえの自然な光沢感も綾織りの魅力です。
そして春夏と秋冬生地の違いが最もわかりやすいのがこちら。
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サンプルに出した冬物がちょっと薄地だったので透けてしまっていますが…
光にかざした時の透け感をみると
通気性の違いが一目瞭然。
織り方の違いが、この「目の詰まり具合」に
大きく影響してきます。
今回は生地の織り方をご紹介させていただきました。
もちろんすべて
「平織り=夏・綾織=冬」
というわけではありませんが、
スーツ選びのご参考にしてみてくださいね!
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Tailor Fukuoka