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2020.05.29

スーツのボタン付け糸

【Tailor Fukuoka Ginza Blog】

 

みなさま、こんにちは。

銀座店の嶌野です。

 

今日は意外と知らないボタン付けの糸の話。

 

ボタン付け

 

本来であればスーツのボタン付けは

「ツレデ」という麻の蝋引き糸を使います。

 

ツレデ

左・ツレデ 右・通常のボタン付け糸

 

普通の糸より固くハリがあり、テグスのような質感です。

 

手縫いの時にしか使えず

既製品やイージーオーダーのスーツは

ボタン付けもミシンで行いますので

ツレデでボタンが付いていることはほとんどありません。

フルオーダーのスーツでもない限り

お目にかかれず、市場にもあまり出回っていないので

知らない方がほとんどです。

(私も入社してから初めて知りました)

 

ちなみにこの「ツレデ」という

ちょっと不思議なネーミングは

英語で糸を意味するThread(スレッド)が

訛ったものと言われています。

昔の日本人のカナ表記は中々独特ですね。

 

ボタン付け

 

このツレデ、昔ながらのものは麻糸が使われています。

麻は張力に強いためボタン付け糸に向くから、ということだそうです。

そこに蝋引きすることで麻独特の毛羽立ちを抑えながら

さらに強度を上げています。

糸一つとって理にかなったものが使われているんですね!

(今はポリエステルや絹糸に蝋引きしたものもあります)

 

さて、次回は

意外と知らないボタン付けのやり方を

ご紹介します。

 

* * *

 

緊急事態宣言の延長に伴い

これまでも短縮営業体制をとってまいりましたが

5/21以降も引き続き短縮営業とさせていただきます。

 

短縮営業時間 【 12:00-18:30 】

 

(定休日なし・吉祥寺店のみ水曜定休)

※短縮営業期間は当面の間とさせて頂きます。