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2020.12.20

タキシードの色の組み合わせ

【Tailor Fukuoka Ginza Blog】

 

みなさまこんにちは!

 

Tailor Fukuoka 銀座店

宮田です。

 

 

 

今回はタキシードの色について。

 

レンタルのドレスショップに行っても

SNSで検索しても

様々な色柄のタキシードが出てくると思います。

そこで何色がいいの?というお話です。

 

 

結論から申しますと

主役はご新郎ご新婦様のお2人ですし

自分たちらしい色柄をお選びいただくのがよろしいと思います!

好きなものを着用されたほうが

グンっとテンションも上がりますし。

 

しかし、お選びいただくにあたって

色柄をただお選びいただくのではなく

タキシードのルーツ等を一度知っていただきたく

今回ブログを書きました。

知っているのと知らないのでは

選ばれるものが少し変わるかもしれません。

 

 

少し長いですがお付き合い下さいませ。

 

 

元々タキシードの始まりは「テールコート(燕尾服)」だったと言われています。

読んで字の如くツバメの尻尾のような形をしたジャケットで

ミッキーがよく着ています。

 

テールコートではかっちりとしすぎており

もっとタバコを吸う時に羽織る

くつろげるガウンのようなジャケットが欲しいと

流行したのが「スモーキングジャケット」。

 

上流階級の人々に親しまれ「ラ・スモーキング」と呼ばれでいました。

それがショールカラーで着丈の短いデザインで

ベルベットやカシミヤ、フランネルなど柔らかく上質な生地が使われていたそう。

 

 

ここで登場エドワード7世。

こういったファッションに影響を与える時に必ず現れるキーパーソン。

現代にも続くファッショニスタですね。

 

エドワード7世がワイド島カウズに立ち寄った際に

このスモーキングジャケットを着用し

ディナージャケットとして自身の着こなしに取り入れました。

 

その後もこのスタイルをパーティーなどで着用し

イギリスに瞬く間に浸透していきました。

当時の人からしたら目新しく

何だこれは?!かっこいい!!となったのだと思います。

 

 

その約10年後、アメリカのタキシードパークという地方で事件が起きます。

タバコ王と呼ばれる富豪のグリスウォル・ロリダート氏主催の

別荘で行われた舞踏会での出来事。

 

燕尾服を着用しなくてはいけない舞踏会にロリダート氏は

真っ赤なスモーキングジャケットを着用し登場したのです。

 

この伝統を破るような装いが反響を呼びました。

これが「タキシード事件」です。

事件となり、いまだに残っている話ですから

当時は物凄く衝撃的な出来事だったのでしょう…

 

 

@menwithstyle.india

 

さて、お待たせ致しました。

今回の本題の色について。

正式な色は上下黒。

 

燕尾服が元々であること

黒がフォーマルな色であることには変わりません。

室内のライトだとより黒く見えることから

ミッドナイトブルー(黒にかなり近い濃紺)も

好んで着られることが多いです。

 

ご存知の方も多いかと思いますが

ピーク衿よりショールカラーのほうが

格式は高くなります。

 

@whatmyboyfriendwore

 

リゾート婚でよく見かけるような

上下白のタキシードは日本特有のもので

世界的には存在しません。

 

白のタキシードジャケットに

黒のスラックス、カマーバンドという装いであれば

世界的にも見られる装いです。

(本当かどうかは定かではないですが

夏が暑いからという理由で白のタキシードは生まれたそうです。

周りから見て涼しい色、ということで

白が選ばれたのではないかという説です。)

 

先程の話につながってまいりますが

元々タキシードは燕尾服が発祥ですから

その時のスラックスを用いて

ジャケットとスラックスが組み合わせられているため

上下とも白というのは日本独特の組み合わせです。

 

https://mirrormirror.jp

 

他にもブルーやベージュ、グリーンなどの

タキシードも見かけますが

あれらは”ファンシータキシード”と呼ばれ

カジュアルな装いになります。

 

ファンシータキシードであれば

上下同じ色で揃いがよろしいように思います。

 

@luca_rubinacci

 

スモーキングジャケットを連想されるのであれば

このようにスラックスのみ黒がよろしいように思います。

 

@yamadayatokyo

 

少し話は逸れますが…

ウェディングドレスも

お色直しでカラードレスを着る方が多いですが

それも日本特有な文化だそうです。

 

ドレスやタキシードをレンタルする文化もないようで

オーダーや既製品を直して着用することが多いそうです。

カラードレスが浸透したのは

バブル期に派手な結婚式をしていた名残では?という事でした。

お色直しはカラードレスだと思いこんでいたので

とても衝撃的な話でした。

(画像は私の大好きなANTONIO RIVAさんのドレスです)

 

 

あくまで個人的解釈ですので

タキシードは黒であるべきか否か

スラックスが必ず黒か否かは

皆様の解釈に基づきお決めいただければと思います。

 

 

歴史的背景を知らぬまま着用するのと

歴史的背景を知り、ご自身で選択をし着用するのとでは

タキシードへの愛着も変わってくるかと思います。

 

 

ご自身のお身体に合った愛着のあるタキシードを

お仕立てされてみてはいかがでしょうか。

Order Tuxedo / ¥79,000~

 

合わせるボウタイはぜひ手結びのボウタイで。

 

 

 

Tailor Fukuoka 銀座店

宮田 ななみ

 

 

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ご不便おかけいたしますが

ご理解のほど、

どうぞ宜しくお願いいたします。