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ブログ2021.03.28
イングランドボタンダウンについて
【Tailor Fukuoka Shinjuku Blog】
こんにちは
Tailor Fukuoka 新宿店の豊島です。
本日は2021年3月頭からリリースをさせていただいた
新しいボタンダウンカラーについて書いていきます。
実は去年2020年の夏頃から
この初期型にあたるボタンダウンの開発をすすめ
2021年3月にようやくリリースすることができました。。
この半年間紆余曲折がありましたがなんとかカタチになり
いまは我が子のように可愛い、そんなエリ型です。
紆余曲折感は上記画像でなんとなく
分かっていただけるでしょうか…
(殴り書いたような汚字ですね)
一つのエリ型に
6ヶ月以上、6回のサンプル作成を行ったのは
これまでの開発の中でも最長・最多です。
↑実は先日紹介したブログ中のシャツも
このイングランドBDでした。
開発をしてみて思うのは通常のワイドカラーなどと比べ
より立体的に設計を考えなくてはならない
ボタンダウンカラーの難易度は
段違いに高かったのです。
それに今回はかなり具体的な完成イメージもあったので
変にこだわりすぎてしまったのも一因です。
(今回は職権を使った自己実現という面もあったので
盛大に散財もしました^^;)
昨今のレギュラーカラーへの回帰の機運もあってか
ボタンダウンもより開きの狭いエリが
徐々に、ではありますが求められるようになってきています。
カッタウェイやホリゾンタルカラーが
世の中を席巻していた10年前には
こんなエリ型を作ることになるとは
思いませんでした。。
※襟の開きの狭いBDシャツイメージ
メディアにも上記のようなVゾーンをよく目にしませんか?
確実にエリの開きは基本に戻ってきています。
決して狭いわけではなくあくまで“戻った”のです。
それを受け我々の新解釈として
世に出そうと思ったのが
今回のイングランドボタンダウンなのです。
昔のボタンダウンを
そのまま用いれば良いものでもないのが難しいところですね。
私のトーマスメイソン・ピンオックスフォードシャツは
このイングランドボタンダウンを採用して
4回ほど洗いをかけたもの。
(ちなみに洗い方はコチラに載せています)
このエリの真価は
洗いをかけてから、です。
個人的にはこの3回ほど洗いにかけてから
たまらなく雰囲気が良くなったと思っています。
上記であげたイエローのオックスシャツは
まだ水通しをしていない状態なので
まだ未完成品のようなもの。
ボタンダウンは柔らかい芯こそが
持ち味でもあるので
それは糊があまりついていても
表情は出てきません。
エリ先の表情ももちろんですが
エリ外のしゃくりが最もセールスポイントだと思いますし
今回の開発で最も難儀した箇所。
今ではここに関しては一片の悔い無しです。
(Mさん、Nさんありがとうございました。)
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以下は開発者としてのエゴのようなものですが。。
このふっくらしたナチュラルなロールを演出するために
タイドアップをする時には
ダウンボタンは外してなるべく剣先に表情が出るように
着こなしていただきたいです。
これをするためにこのエリを開発したようなものなので
これからお作りになる方には
どうかお試しいただきたいと思っております。
(逆にノータイの時にはダウンボタンも
しっかりお留めください^^せっかくのBDシャツですからね)
このイングランドボタンダウンは
今月よりオーダーもしていただけますので
お気になった方はシャツのオーダー時には
選択肢に入れられてはどうでしょうか。
詳しくはわたくしが細かくお話させていただきます。
取りとめのない文章失礼致しました。
新宿店 豊島
Staff投稿者豊島 [Toyoshima]
服飾系大学を卒業後入社し
現在はTailor Fukuokaにて企画会議や撮影などに参画。
メガネとヒゲ(たまにボウタイ)が特徴で
こだわり強めの一児の父。多趣味である。
新宿店店長