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ブログ2022.12.21
オーダーの小技(スリット仕上げ)
【Tailor Fukuoka Shinjuku Blog】
こんにちは
テーラーフクオカ新宿店の豊島です。
オーダースーツをはじめとするオーダーメイド商品には
サイト上に書ききれないほどのオプションが存在します。
特に我々の業態がイージーオーダーであるというのが要因で
それだけ具現化できる術が無数にあると言えますが
この業界に入ったばかりの頃はこれら出来ることを覚えるだけでも
大変苦労したのを覚えております。
本日はその数多あるオプションの中でも
知る人ぞ知るめちゃくちゃマイナーなオプションを
自身のオーダースラックスに施したのでご紹介いたします。
もしレディーメイドでスラックスをお求めになる際には
裾はダブルにするかシングルにするかと
問われることが多いのではと思います。
我々オーダーの場合でしたら細かく申し上げると
実は様々な選択肢を用意しています。
・シングル(モーニングカットも含む)
・ダブル(巾そして留め方も)
・タタキ(巾をカジュアル感の演出のため変えたり致します)
・ハーフ(あえての未加工もできます)
など出来ることは数多く存在します。
そして今回ご紹介させていただく
スリット仕上げです。
サイドに切れ込みを入れ足の甲を
きれいにカバーしながら落ちますので
スソ周りはよくまとまります。
大きく捉えればシングルの一種?とすることも出来ますが
このディテールによってパンツのサイズ設計が変わるので
私としては似て非なるものという認識です。
通常シングルの場合
裾に重さはないため過剰にたわむと
センタークリースは蛇行し
脚が歪んで見えることも多いのですが
これがあることで本来であればたわむところ
スリットが広がってくれ
裾の位置が下まで伸び
安定して落ちます。
常用されるスラックスでしたら
我々としては通常ダブルをおすすめしますが
数多く作る中で、もしダブルに飽きたら
スソ落ちの良さも望めますし
玄人感ただよう“スリット仕上げ”を
選択肢に加えてみてはいかがですか?
スソのちょっとした小技と言えますが
見ている方は見ていると思います。
せっかくのオーダー
細部に
Slit ¥2,500+tax(¥2,750)
豊島
Staff投稿者豊島 [Toyoshima]
服飾系大学を卒業後入社し
現在はTailor Fukuokaにて企画会議や撮影などに参画。
メガネとヒゲ(たまにボウタイ)が特徴で
こだわり強めの一児の父。多趣味である。
新宿店店長