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ブログ2023.03.06
袖ボタン『重ね・並び』を選ぶ基準とは?
【Tailor Fukuoka Shinjuku Blog】
こんにちは。
Tailor Fukuoka新宿店の泥谷でございます。
皆さま、袖ボタンのデザインを決める際、
“重ね” ”並び” といった言葉を耳にしたことがあると思いますが、
具体的に何を基準におススメするかはご存じでしょうか?
一番わかりやすい基準は、
肩がスクエア状または
ビルドアップした英国調のパターンには『並び』
肩がナチュラルまたは
ノーパットのイタリア調のパターンには『重ね』
これが王道の決め方ですが
正直ここに厳密なルールは無く、
好みで選ぶのが一番正解なようにも思えますが
中には、
「この生地なら並びでしょう!」や
「このボタンなら重ねがいい!」
みたいなことがあるのです。
今日は私が思うその基準についてまとめていきます。
①フランネル生地やモヘア混など
生地自体にボリューム感があるものは『並び』
写真のようにどっしりとした生地は
英国生地に多く見られる特徴でもあるので
これで言うと、さっきの「英国調の雰囲気なら並び」の法則が
綺麗に成立してしまいそうですが…
もちろん理由はそれだけではなく、
こういった存在感のある生地には薄めでソフトな釦より
厚みがあって重厚感のある釦を
合わせる方がバランスが良く見えます。
なお且つ、厚みのある釦は
重ねるより並べた方が袖が綺麗に見えるのです…!
この話は逆の事も言え、
軽くて柔らかい生地であれば、薄めでソフトな釦で
バランスを取り、雰囲気良く重ねるのがおススメです!
②ジャケットスタイルなら『重ね』
これからの季節、
夏のジャケットであれば特にそうなのですが、
ラフな雰囲気の出るジャケットは
スーツに比べ、より”羽織る”もの。
より軽く見せることでジャケットの良さが引き立つので
ここでは貝ボタンやソフトなカラーの釦を重ねるのが◎
③袖が長い方にはぜひ『並び』で!
腕が長く袖が長い方は、
釦を重ねてコンパクトにしてしまうと
せっかくの袖釦がすごく小さく見えてしまう事があります。
そうです。
皆様より平均して5センチ以上も腕が短い私には
出来ない『並び』なのです… うらやましい…
スーツのデザインの中では、
少々細かい部分にはなりますが
そういう部分こそこだわって
カスタマイズできるのがオーダーの良さです!
ぜひ皆様には袖釦までこだわり抜いたスーツを
着ていただけると嬉しいです!
Tailor Fukuoka 新宿店 泥谷