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ブログ2024.05.30
生地の目付とは
【Tailor Fukuoka Shinjuku Blog】
こんにちは
テーラーフクオカ新宿店の豊島です。
スーツに関して造詣の深い人が
目付(めつけ)はこのくらいがよくて~…
と言っているのを聞いたことはありませんか。
スーツ生地のおける目付とは
スーツ生地を縦に1mカットした際の“重さ”のことで
基本はグラム表記を致します。
なので長さ100cm×巾150cmの重さを指し
◯◯◯g/mと表記されるのが一般的です。
(ちなみにコットン生地などは生地幅が
織機によりまちまちであるため
100cm×100cmの◯◯◯g/㎡の表記が多く
一見目付けが軽く見えがちなので
お気をつけください^^;綿って重い)
本日はこの目付の相場感を
皆様に掴んでいただくため
ざっくり一般的な重さを表記します。
ウールのスーツ生地の場合
夏生地
190~210g/m
春生地
210~240g/m
春秋生地
230~260g/m
春秋冬生地
240~270g/m
秋冬生地
250~290g/m
冬生地
320g/m~
なかなか曖昧な数字ですが
これでもかなりわかりやすく
区切ったつもりです。。
昨今は潮流などあってか
春夏生地でもかなり重い生地も存在します。
例えば今期のWilliam Halsteadの春夏コレクションには
上記のような490g/mの目付お化けも
ラインナップされています。
他にもリネンが入れば…
モヘアが入れば…
2PLYなら、3PLYなら…など
素材、糸構造や織りにより
大きく変わります。
それにこの公表されている目付も
実は一定ではなく
同じ組織であっても色や柄によって
変わるのもザラですし
整理工程前、整理工程後でも大きく違います。
生地を織り上げ前のサンプルには
目付260-290g/mみたいなアバウトな表記もあり
10%以上ブレますというわけです。
それぐらい目付とはアバウトなスコアなので
生地の重量をはかる相場感としては大事ですが
このあたりの背景も知って
目安くらいに捉えるのが大事です。
現に生地の仕入れなどをしていても
目付のうんぬんの話はほぼ出ず
もっぱら手で触り打ち込みやハリコシを
確かめる作業が大半です。
私もこの手のスペックと言うか
数字は好きな方なので
もし検討している生地などあり
ご興味あればはかりは店頭にございますので
量りますのでお声掛けください。(混雑時除く^^;)
生地選びの一助になれば嬉しいです。。
新宿店 豊島
Staff投稿者豊島 [Toyoshima]
服飾系大学を卒業後入社し
現在はTailor Fukuokaにて企画会議や撮影などに参画。
メガネとヒゲ(たまにボウタイ)が特徴で
こだわり強めの一児の父。多趣味である。
新宿店店長