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ブログ2024.05.08
私がクラシック、オーセンティックを薦める理由。
【Tailor Fukuoka Ginza Blog】
皆様こんにちは。
テーラーフクオカ銀座店の木村です。
先日、購入してからしばらく
積んであった本を読み始めました
ある程度内容は分かっているのですが
様々な角度からの説明が多く
面白いです。
さて、本日はこちらの紹介。
【Fabric】:YMCB-001
CHESTER BARRIE -チェスターバリー-
【Order Suit】
Standard line ¥59,000+tax(¥64,900)
Prestige line ¥79,000+tax(¥86,900)
※Option料金は別。
※こちらの生地は現在在庫はございません。
ヴィンテージライクな
チェスターバリーのモヘア混の生地で
作製しました。
薄手の夏用の生地なのですが
モヘアのハリがあるので
ウエストのシェイプや衿の返り
スラックスのラインがとても
綺麗に仕上がりました。
いつも通りですが
股上をしっかりと深くして
ベスト丈を短くしており
サイズも決してタイトではなく
かつ、大きくし過ぎる事もしていません。
何度もお伝えしていますが
スーツのサイズというのは
細くすればするほど
かえって綺麗には見えないものです。
私がタイトで、短いサイズを
オススメしないのには理由があります。
そもそもですが、何故近年の日本では
タイトで短いスーツを着られる方が多かったのでしょう。
実はスーツのサイズというのは
流行があり時代ごとに
かなり変わります。
1980年代頃のスーツというのは
アルマーニのソフトスーツの影響もあって
かなり、ゆったりしたサイズが中心であり
この前後の時代では、その影響を受けて
それ以前の時代よりも
また、それ以後の時代よりも
ルーズサイズが広く出回っていました。
実際にソフトスーツ程のサイズでなくとも
周りが皆、ルーズサイズのスーツを
着ているので細身のスーツを着られていた方も
ある程度はゆったりしたスーツを着ていくものです。
流れが変わるのは2000年代に入ってから。
ここから少し前まで見られていた
タイトで短いスーツが流行っていくのです。
そして、この頃になると
人々は皆一様の同じ事を思うのです。
「何だか、上の世代の人たちのスーツは
‘‘ぶかぶか‘‘でカッコ悪いなあー」
時代が変われば価値観は簡単に変わります。
常識やマナー、社会ルールなども然り
‘‘正しい‘‘と思っていた知識でさえも
簡単に変わっていくのです。
(私が学生の頃は、鎌倉幕府の樹立は
1192良い国でしたが
今は1185良いハコだそうですね)
極端にルーズなサイズや
極端にタイトなサイズというのは
一時、スーツの歴史の中で見れば
ほんの瞬きのようなものでしかないのです。
そして、そのような瞬きのスーツを
着用しているとどうなるかというのは
既にご説明をした通りです。
「何だか、上の世代の人たちのスーツは
‘‘パツパツ‘‘でカッコ悪いなあー」
と。
いやいや。
であれば、その時代その時代に合った
スーツを着れば良いじゃないかと
思われる方もいるでしょう。
しかし、どうでしょうか。
考えてみて下さい。
昔はぶかぶかのスーツを着ていて
近年はパツパツのスーツを着て
さらに言えば、最近はまたクラシックな
スーツを着ている。
そのような方は周りに
いらっしゃいますでしょうか。
また、それほどまでに
時流を正確に把握して
それを生涯ずっと維持し続ける
センスと気力と自信はあるでしょうか。
寧ろ私達がいつ見てもカッコいいと
感じるスーツは
クラシック、オーセンティックな
ものではございませんか。
クラシックというは
好みによる差はあれど
今見ても、過去を見ても
そして未来を見てもカッコいいものなのです。
勿論
この辺りは人それぞれ考え方。
変わりゆくファッションを
その都度楽しむという
考え方もきっと、あるのでしょう。
数年ごとに、その時々の時流や
好みによって入れ替える
そんなワードローブもあるのかもしれません。
しかし、もし少しでも
そこに疑問や違和感を感じられるのでしたら
私共がお役に立てるかもしれません。
そうしてクラシック、オーセンティックな
ファッションを求めていけば
ご自宅のワードローブには
昔からの顔なじみのような
洋服達がいつまでも迎えてくれることでしょう。
これが、私がクラシック、オーセンティックな
スーツを薦める理由です。
この他の事については
下記でもう少しほざいています。
もしよければご覧下さい。
自分と自信を持つことの大切さ。
「服を着るのなら、今この瞬間から」
スーツの着丈について思う事。
スーツのクリースについて思う事。
最近のスーツは太くない。
股上と股下が変わると見た目は、こう変わる。
本切羽は、外さない。
理想のスーツのサイズとは。
靴下の長さと色と柄について思う事
似合わない色とは何か。
銀座店 木村