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ブログ2020.09.10
全ての人が、こだわって。
【Tailor Fukuoka Ginza Blog】
皆様こんにちは。
テーラーフクオカ銀座店の木村です。
先日、日本における安楽死について
調べていました。
意見は様々あるのですが
一つ、共感したのは宮下洋一さんが
言っていた
「本当に安楽死に反対なら、議論を避けるべき」
という言葉で
現状維持を望むなら話題性を
高めることをしないでおく事が
本当の意味で安楽死の合法化を
進めさせない事になる、という考えです。
他の事でもそうですが
議論に勝つ一番の方法は議論を
しない事なのかもしれませんね。
さて、本日はこちらのご紹介。
Col salto tie ¥8,000+tax
毎度、ご好評いただいております
我々のオリジナルセッテピエゲタイの新作が
入荷致しました。
以前にも、使用している生地や作り方
シルエットについてのお話しましたが
今回は別の観点からのお話。
まず、私がコルサルートタイを
見ていて感じるのはその物作りの丁寧さ、
強いこだわりと技術の高さです。
例えば、こちら。
ネクタイの中に、糸が見えると思います。
ご存知の方も多いと思いますが
こちらの糸は、
スリップステッチ(たるみ糸)と
呼ばれるものです。
この糸、何の糸かと言うと
ネクタイの内側(裏側)を縫っている糸の
余りなんです。
これにより、縫い糸に過度な
テンションを与えず
ネクタイを締めたり、緩めたりする際に
縫い糸が強く引っ張られる事による
生地の痛みや、全体のねじれを
防ぐことが出来ます。
ですので、もしお持ちのネクタイが
ねじれてきた際には
この糸をゆっくり引っ張ってあげると
ねじれを解消する事が出来ます。
(飾りで付いているものもあります)
ですが最近のネクタイには
大体付いている事も多いので特別
これがあるから良いネクタイという
訳ではございません。
が、無いよりはあった方が良いものですし
その見た目、縫い方がキレイで非常に丁寧です。
他の所もそうで、こういうかん留めも
無理なテンションが無く、見た目も
非常にキレイに留められています。
こういう縫いのつなぎ目も美しく
しっかりと柄を合わせて作ってくれています。
これらは、全て特別に珍しい事ではなく
気にしない人、気が付かない人も
多くいると思います。
だからこそ、そこに気を使っている事に
当たり前にやっている事に、
私は、こだわりと技術の高さを感じます。
他にも、ぱっと見では分からない所で
生地の良さ、セッテピエゲの雰囲気を
活かすために、あまりアイロンを使用しないで
作ってもらっています。
特に、今回のような秋冬物の生地では
厚みと反発(ハリ)もある為
縫っていくのは、大変だと思いますが
手作業でキレイに仕上げてくれています。
そのおかげで、ふわっとして
ふくらみのあるネクタイに仕上がっています。
そして無論、我々もこだわりを持って
作ってもらっていますし
こだわった生地をセレクトしています。
近年、技術の進歩により
見た目の良いものが、安く簡単に手に入る
ようになってきていますが
本当に良いものというのは
ぱっと見では分からない所に
あまり気が付かれない所にも
こだわっているものです。
そういう意味で、このコルサルートタイは
工場も、我々も、こだわっています。
そして、それを締めていただくお客様にも
ぜひ、こだわりを持って
お選びいただきたいネクタイです。
銀座店 木村
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