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ブログ2023.12.20
まだこういう生地もアリです。
【Tailor Fukuoka Shinjuku Blog】
皆さまこんにちは!
テーラーフクオカ新宿店の斉藤です。
ようやく師走らしい様相となった
今日この頃でございますが、
シーズンもののスーツを仕立てる時期としては
いよいよ佳境を迎えております。
そんな初冬の最中、ミドルプライスゾーンで
素敵な英国ヴィンテージ生地を発見いたしましたので、
ご紹介いたします。
Fabric:HOWARD HARDY(Made in England)
No.980-1014 3.2m
Wool95% Cashmere5%
スーツ上下 Standard line¥54,000+tax(59400)
Prestige line¥74,000+tax(81400)
あまり聞き馴染みのないブランドネームですが、
「ハワードハーディ」を
調べるに1850年創業の老舗生地商社のようで、
番手の高い高級服地路線ではなく、
いなたさが残るやや粗野ながっしりとした服地作りを
得意としているとのこと。
モノの質実剛健さに「上質感」を感じる昨今のトレンドには
実にマッチした考え方を持っているところのようです。
(気になる方はもう少し追っかけてみてください)
しかしながら上記の触れ込み通りの生地タッチでして、
ほどよく油が抜けていることもあり、
カシミヤがミックスされているとは
にわかに信じ難いくらいにガシッとしてます。
それでもほのかにふっくらとした感じが残るのは、
やはりカシミヤが含まれているからでしょう。
柄の入り方も独自性豊か。
ロープドストライプの間を等間隔に
ステッチを4本走らせた面持ちで、
横の地模様も手伝ってか、
高層ビルディングの軍勢にも見えてきます。
古の環境下でないと
生まれなかったであろう風合いを纏えるのは、
やはりヴィンテージ生地ならではです。
すでに出来上がりの時期は
2月の中頃を見込んでおりますので、
シーズンものの仕込みのオーラスになるやもしれません。
しかしながら、店頭には
まだまだ面白い生地が眠っております。
来期に向けた仕込みでも良いでしょう、
ぜひぜひ、ディグりにいらしてください。
斉藤