Blog
ブログ2023.03.28
織りネームってアガる
【Tailor Fukuoka Shinjuku Blog】
皆さまこんにちは!
テーラーフクオカ新宿店の斉藤です。
ときに皆さまは「織りネーム」という言葉を
ご存知でしょうか。
オーダー品、既製品問わず、
ジャケットの身頃やネック部分の内側についている
いわゆるブランド名や企業名を記した
「ネームタグ」のことを指します。
(既製品のコートの袖口外側に
ばっちりついていたりしますが、
あれはこのコートはこのブランドの生地を
使っていますよ!っていう
商品ディスプレイの都合でつけている
目印なので着用時には外すのが正解。
きっとしつけ程度に仮留めされているはずです)
その織りネームがついていることがブランドにとって
ひとつのシグネチャー(証明)になるので、
ブランドサイドもおいそれと織りネームを量産して
ヘタなプロダクトにバチバチ貼り付けたとしたら
ブランド価値をグングンと下げてしまうわけで、
実はそう簡単に流通させられない代物です。
それだけ貴重なうえに、一個体ずつが
刺繍でつくられるため、手間とコストがかかっている
非常に贅沢なパーツとなります。
裏側を見てもらえると、
手が込んでいる様子がよくわかります。が、
裏側をこうしてまじまじと眺められるのも、
スーツの仕立て屋の特権かもしれませんね。
話は逸れますが、
ヴィンテージウェア好きからすると
織りネームの有無は非常に大事なポイントで、
リーバイスのジーパンであれば
パッチが残っている方が嬉しいし、
ミリタリーウェアであれば
ミルスペックを眺めることで
英語力の活性化につながるし、
流行りのバブアーはワラント数によって
ディテールも変化していくし、
1着の情報源としてこの上ないわけです。
つまり何を言いたいかというと、
織りネーム(ネームタグ)ってアガるよね
ってことで、個人的にアガる織りネームをご紹介。
贅沢に大枠使いをしてくる
英国服地メーカーものはいつも良く見えます。
動物や人物がモチーフとなっている点がいい。
J&J.MINNIS(マーチャント:生地商社)と
JOHN G HARDY(ミル:生地織元)が
合併して出来たのがHARDY MINNISとのこと。
エリザベス女王由来のロイヤルワラントが
綺麗に刺繍されながらシンプルで好印象。
生地をお悩みの方へ。
織りネームが良くって、
その生地に決めちゃう。
そんな選び方があってもいいのでは?
【おまけ】
今シーズンに選んだレノマの生地で
仕立てた私物ジャケットについてきた織りネームです。
あまり見かけない激ほそナローネームでアガりました。
(店長の豊島にはこれなら無くても
いいんじゃない?とひがまれました)
斉藤