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ブログ2024.01.15
ゴールドラッシュ期の息吹
【Tailor Fukuoka Shinjuku Blog】
こんにちは
テーラーフクオカ新宿店の豊島です。
ずっと温めていた自身着用分の生地で
トラウザーズを仕立てます。
本藍染のストライプデニム
いわゆるヒッコリー
昨今のヒッコリーデニム生地
反応染料での染めたものが多いのですが
こちらは本藍染め(インディゴ染め)です。
当然、色落ちも望めるので
良いエイジングを施していけることを期待して
息の長い一本となるよう
タイムレスなボトムスとして設計していきます。
そもそもヒッコリーってなんだっけ、
という方に向け書くと。。
※西部開拓時代 ゴールドラッシュ期イメージ
当初はデニムのストライプバージョンとして
アメリカのゴールドラッシュ時代に
作られるようになったものと思われますが
細かなストライプがあるだけに
煤(すす)などの汚れがついても
目立ちにくかったことから
蒸気機関の作業員の制服として
定着したというのが有名な話です。
ちなみに東京ディズニーランド内を走る
“ウエスタンリバー鉄道”の
乗務員さんが着ているコスチュームも
オーバーオールとワークキャップに
このヒッコリーストライプが
使われています。
あのあたりのエリアは
アメリカの西部開拓時代をモチーフとしているためですが
きちんとウェアなどのディテールにも
意識が行き届いているなぁと
毎度関心してます。
(一部簡略化はされていますがそれでも…!)
静岡県で未だ蒸気機関を走らせている
大井川鐵道でもこのヒッコリーが着用されるなど
SL(Steam Locomotive)の代名詞的な生地として
知られています。
例えばヒッコリーストライプを使った
カバーオールは通称ロコジャケットと
呼ばれているほどです。
※ロコジャケット イメージ
本線から話がだいぶ逸れましたが
このヒッコリーストライプデニムで
パンツを一本仕立てたいと思います。
モデルはPrestige LineのCharlesの
ハイバックトラウザーズにします。
出自がワーカーウェアなので
それらしくスソは25~26cmほどのワイドにして
ルーズフィットにしシューズが
トゥくらいまで隠れるくらいに仕立てたいと思います。
ブレザーの下に忍ばせることを考えています。
(やはりブレザーの守備範囲広いな。。)
そしてカジュアルでも
バスクシャツをタックインして着用したり
ヘンリーネックなどのカットソーとも
合わせてみたいなぁ、など
想像力を掻き立てられる生地です。
経験上、作る前からスタイリングが
いくつか浮かんでくる生地は
その後、良品となることが多いので
今から楽しみです。。
仕立て上がりはこちらでご報告させていただきます。
では!
新宿店 豊島
Staff投稿者豊島 [Toyoshima]
服飾系大学を卒業後入社し
現在はTailor Fukuokaにて企画会議や撮影などに参画。
メガネとヒゲ(たまにボウタイ)が特徴で
こだわり強めの一児の父。多趣味である。
新宿店店長